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債務超過会社の廃業の方法(破産を回避する方法)!

公開 2019年4月22日更新 2026年10月6日

業績の不振や体調、後継者の不在などから会社をたたみたいと考えているが、会社は債務超過に陥っている。解散して清算すれば済むのか、負債が残って自分の財産からも返済を迫られるのではないかと不安を抱えている。

本記事は、債務超過の会社の廃業を検討しており、会社と経営者個人の破産を避けたいと考えているオーナー経営者の方に向けたものです。廃業の前に会社の売却を試みたい方は、廃業前のM&A|債務超過でも会社を売却できる場合がありますをご覧ください。

債務超過の会社を漫然と廃業すると、会社も経営者個人も破産せざるを得なくなるおそれがあります。しかし、弁護士が入って財産を換価し、優先劣後関係に従って債権者に配当する私的整理・任意整理の方法をとれば、破産を回避できる可能性があり、債権者との交渉によっては自宅に住み続けられる可能性もあります。以下、順にご説明します。

会社の業績が芳しくない、自分の体調が優れない、先行き不安である、後継者がいない、リタイアしたい、将来ビジョンが描けない、などの理由で、「廃業」やリタイアを検討されているオーナー経営者様もいらっしゃると思います。

他方、会社の経営状態が思わしくなく、債務超過だったりするような場合、このような場合、会社を解散して清算し「廃業」することが最善の方法でしょうか。

⇒法人破産・廃業の進め方はこちら

債務超過の場合は破産になってしまう可能性がある!!

債務超過の会社が漫然と「廃業」してしまうと、負債だけが残り、負債を完済することができなくなり、個人資産から負債を返済することに迫られ、個人資産から負債を返済することができなかった場合は、会社も経営者様個人も、いずれも破産をせざるを得なくなってしまいます。

債務超過会社のM&Aでの売却も不可能!!

会社については、「廃業」だけでなく、事業を第三者に売却(M&A)することにより破産を回避し、会社を存続させることができる方法もあります。

しかし、債務超過の会社で、かつ、「廃業」を予定している会社は、M&Aでの売却も容易ではありません。

M&Aでの売却が不可能と申し上げるつもりはありませんが、なんどもM&Aでの売却に挑戦し、なんどもM&Aでの売却に失敗し、長い時間を浪費してしまい、財務状態をより悪化させてしまうことも少なくありません。

いずれにしろ、「廃業」せざるを得ないこととなることも少なくありません。

債務超過会社でも経営者個人の破産は回避したい!!

そのような債務超過の会社ですので、会社が破産をせざるを得なかったとしても、社長様・経営者様個人の破産は避けたいところです。

すなわち、社長様・経営者様個人が破産をするということは、個人財産をすべて手放さないといけないということであり、もちろん、自宅や預金もすべて手放さざるを得なくなります。

社長様・経営者様としては、長年、会社を経営してきて、最後の最後で、破産することとなってしまうことは、非常に残念なことです。

お手元の資料と経緯をお聞きし、進め方の順序をお示しします。

債務超過会社でも破産を回避する方法がある!!

この点、債務超過の会社を「廃業」させる場合、破産を回避する方法があるのです。

社長様・経営者様個人の破産を回避できるのみならず、会社の破産をも回避することもできる可能性があります。

債務超過会社の私的整理・任意整理という方法!!

すなわち、私的整理・任意整理という方法です。

会社や社長様・経営者様個人の財産をすべて売却して換価し、その売却金で、債務全てを弁済する方法です。

勿論、売却金全額を払っても、債務全てを弁済することはできません。

しかし、この過程に、弁護士が入り、公正適正な手続きのもと、各債権者に対して、債権法の優先劣後関係に従って、適切に売却代金を配当することにより、債権者にそれ以上の債権回収を諦めてもらう手続きです。

これは、破産における管財手続と類似します。

すなわち、会社や社長様・経営者様個人が破産を申し立てて、破産管財人が入り、裁判所の監督下で、財産をすべて売却して換価し、その売却金で、債権者に対して、適切に配当をするのであれば、そうではなく、弁護士が入り、公正適正な手続きのもと、各債権者に対して、債権法の優先劣後関係に従って、適切に売却代金を配当しても、経済的には同じであり、これを拒否する理由はないのです。

これによって、破産者となってしまうことが回避できるのです。

債務超過会社でも自宅を残す方法

しかし、会社や社長様・経営者様個人の財産をすべて売却して換価してしまうのであれば、自宅や預金を残すことはできないじゃないかということになるかもしれません。

たしかに、めぼしい財産は、売却して換価し、債権者への弁済に充てることは止むを得ません。

債権者からお金を借りたのは、他でもない、あなた(会社や社長様・経営者様個人)なのですから。

しかし、自宅などの不動産については、任意売却の方法により売却して換価しますが、連帯保証や抵当権の設定され方や、債権者との交渉によって、ご子息やご親戚に購入していただくことで、継続して居住することができる可能性がありますし、債権者との交渉によっては、それなりにその後の生活資金を残すことができる可能性があります。

私的整理・任意整理という方法は、破産と比較して、比較的柔軟な制度なのです。

柔軟な制度ですので、最終的にどのような形にするのか、余裕をもって、弁護士と相談し、計画的に、私的整理・任意整理を進めることが好ましいのです。

私的整理・任意整理を利用した「廃業」に関するご相談は、M&A弁護士・M&A総合法律事務所にいつでもお問い合わせください。

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執筆者

弁護士法人M&A総合法律事務所 代表弁護士 土屋勝裕(東京弁護士会所属 登録番号26775)

長島・大野・常松法律事務所に在籍した後、慶應義塾大学ビジネス・スクール及びペンシルベニア大学ウォートン校に留学し、ファイナンス理論並びにM&A及び不動産を専攻しました。不動産投資信託(J-REIT)の上場案件に関与し、2024年(令和6年)10月には最高裁判所において株式買取請求権に関する逆転判決を得ました。現在は弁護士法人M&A総合法律事務所の代表弁護士を務めています。

主として取り扱う分野 M&A、株式買取請求権、非上場株式の価格の決定、企業価値評価、事業承継、企業法務及び不動産に関する法律問題

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本記事の記載は一般的な法律情報であり、個別の事案に関する法律上の助言ではありません。記載した経歴は事実の記述であり、個別の事件の結果を保証するものではありません。

著書

非上場会社における少数株主対策の手法と実務
『非上場会社における少数株主対策の手法と実務』(日本法令)
中堅・中小企業のためのM&Aトラブル事例と実務対策
『中堅・中小企業のためのM&Aトラブル事例と実務対策』(清文社)
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